11月21日、第29回同窓会年次総会が開催され、同窓会長に就任いたしました足澤公彦です。初めてのご挨拶をさせていただきます。
長谷川卓史 初代会長(1期生)から始まって、沢口誠 第2代会長(5期生)、宮正行 第3代会長(2期生)、稲葉實千生 第4代会長(4期生)と続き、私は、第5代目の会長ということになります。来たる3月には、第30期生が卒業し、同窓会は創立30周年を迎えます。
私が同窓会の裏方に参加するようになったのは、昨年末にスタートした「同窓会活性化プロジェクト」からですが、この1年の間に、およそ1000人の同窓会員の方々にお目にかかってきました。高校在学中の思い出から、母校に対する想い、同窓会への注文まで、思い出話をうかがったり、意見をやりとりしたりしたことは、同窓会活動における企画立案の原動力になってきました。
うかがった声に共通していたのは「恩師との深い絆」というべき思い出の数々でした。縁あって同じ学び舎で学んだ者たちの心に刻まれた事柄は、稲毛の浜に沈んでゆく夕陽のように卒業後何年たっても色鮮やかなままでした。思い出を共有し合う者が至福のひとときにひたれる再会の機会を同窓会として提供していくことができたらなぁと思っています。
お目にかかった約1000人の同窓会員には旧職員の皆さんも含まれています。稲毛高校で教鞭をとった多くの先生方にとっても、事務室等で精勤された多くの職員の方々にとっても、稲毛高校は“第二の母校”のような位置づけになっており、特別な思いを持ち続けていらっしゃる教職員の方々から同窓会に対するたくさんの御意見を拝聴することができました。
今年の年次総会には、稲毛高校が開校する前から開設準備委員のお一人として尽力され、昭和60年まで7年もの間、数学を教授された水野澄先生もご臨席くださいました。
年次総会の締めくくりにお言葉を頂戴したのですが、その中で、同窓会とはこうあってほしいという思いを、
「稲毛の浜の目の前にある稲毛高校の同窓会は、社会の荒波にもまれて、ふっと何かの折に立ち寄りたくなった時に寄港できる、戻ってきたくなった時に帰港できる港のような存在として考えてみたらどうでしょうか……」
というような表現で述べられました。
“港のような同窓会”という発想は新たに選出された同窓会役員全員の胸に響き渡るものでした。その場には母校の現職員の方々はどなたもいらっしゃいませんでしたが、碩学の長老からの含蓄に富んだ“学校論”は一人でも多くの教職員の方々に聞いていただきたかったお話でした。
同窓会のホームページには役員として16名の名前が列記されていますが、現在、同窓会を支えてくださっている同窓会員は50名を優に超えています。さまざまな年齢の、さまざまな立場の人たちが、母校稲毛高校とのつながりを大切にしたいという同じ思いで集まり、同窓会を守り続けていこうと支援してくれています。
稲毛高校を出港した無数の卒業生たちが社会の荒波にもまれ逆風のなか果敢に突き進んだ果てに戻り、心落ち着かせ、拈華微笑(ねんげみしょう)の友として向かい合える同窓会にしたいと思います。
2010年を振り返った時、たくさんの笑顔がよみがえります。ご支援、ご指導、ご助言、ご鞭撻、ありがとうございました。同窓会の役員を代表いたしまして心より御礼申し上げます。
稲毛高等学校同窓会のブログの、2010年の更新は、今回が最後となりました。ご愛読ありがとうございました。皆さま、よいお年をお迎えください。